仮想生肉の好物

感動の備忘録(音楽などを中心に)

Your Best Nightmare - Toby Fox


Undertale Ost: 079 - Your Best Nightmare

 

 これに関しては思い出補正が大分入ってるとは思うんですが、この曲にたどり着くためだけにもUNDERTALEはやってほしいと思えるほど、ゲーム内の戦闘と合わせて最高の体験となる曲です。

 それもあって、今回はあまり多くは語らないことにしておきます…(酒飲んでてあんまり色々でてこないからじゃないですよ)

The Light And The Darkness (by GLITCH_ RELAY)


Lo-Fi Ambient Industrial | The Light And The Darkness (2014 LP)

 

 Industrial Technoが大好物で、(勝手なイメージだが)IDMっぽい複雑・透明なものより、マッチョの汗臭い粗野なおっさんたちが「オラオラ!納期間に合わねぇぞ!やべぇぞ!!」てなノリでドッタンバッタン金属音機械音ゴリゴリドスドスみたいな騒がしいのが大好きなんですが。なので、音として繊細なものより、もっと解像度の低い感じのIndustrialが好きになってくるので、試しに「Lofi Industrial」で検索かけたところ出てきたのがこちらの楽曲。今回はアルバム単位での紹介です。

 

 近未来の、機械だけが存在している寂れた都市ってイメージが浮かびました。「工場」という局所的なスポットというよりは、そういう都市の情景全体を切り取った、範囲の広さを感じます。まァアルバムなのでいろんな曲が入ってるからそう思わせるだけなのかもしれませんが。実際、全11曲で構成されるアルバムなのですが、曲ごとにかなり違った風景を見せてくれます。

 今はもうその役割を失ったハイテクなビルが立ち並ぶ風景を感じさせる「Hollow Reflections」、ちょっと森(あるのか?)っぽい「Betrayal」、落日の浮かぶ工業地帯「Synthetic Shadows」、ゴリゴリのノイズがほとばしる「Underground」(この曲はまさに地下って感じがすごい)などなど…勝手なイメージですが、とにかくどれも無機質なはずなのに、一辺倒じゃない多種多様さがあってすごく美味しいです。ちなみに自分の一番のお気に入りは18:05~の「Untitled 27-11-13」。静寂感の中に多様なノイズがたまらん。

 

 結果的に求めていた素朴なIndustrial Technoでは無かったのですが、「あ、こういうの聞いてみたかったんだよな」てなサウンドで、即気に入りました。アルバム単位で聴いて光る楽曲群というのは良いですね。それだけ世界観で魅せてくれているわけで。夜の工業地帯とかで聴いてみたいなァ…

The Light and The Darkness | Joe Mathews

 ↑こちらからアルバム無料でDLさせていただけます(お布施制)。

Jampin' Jap Crash (by m1dy)


Jampin' Jap Crash (Original Mix)

 

 春になると世界が穏やかながらも活気に満ちて、平和~夢~希望~って感じになりますね。そういうの自分もとても心地よく大好きなのですが、そうなってくると何か足りねェなァ…となるのもまた人間。そんなときに聴いて最高に満たされる楽曲の一つがこちら。

 

 まずイントロ。ギターが錆びたノコギリで鼓膜をゴリゴリやってくる感じでたまらんです。ここだけでもう癖になる。ループして何回もイントロだけ戻って聴いちゃうレベル。そこからは引きつったようなちょっと高めのゲップ音?なんだこの音は?人間が発してるのか?

 よくわかりませんが、それに輪をかけて元気な子供の掛け声みたいのなんかも聞こえてきます。だが、メロディってのが全然なくて、途中ちょっとしたブレイクが挟まったりもしますが、基本素直に暴力的にことが進んでいきます。

 そして個人的に最も美味しいのが1:35~1:44頃にかけての展開。いやーここメッチャクチャ格好良くないですか?今まで割と一本調子きたところに、イントロが舞い戻ってきて、そこにゲップ音ぽかったのがちょっとボイスパーカッション気味になってさらに加わって(めっちゃツバ飛ばしてそう)。そして極めつけは突然飛び出す謎のサンプリングボイス。自分はこれ「Eureka!」にしか聴こえないので、勝手に「Eureka!」だと思ってるんですが、何でもいいけどこれもいい味だしてるんですよね。僕は聴いてると気持ちよすぎてここらへんで白目剥いちゃいます。*1

 あと「Eureka!」後のリズム感も美味しいですよね。「ダンダンダダダンッダダダンッ」てのがシンプルながらノレていい感じです。桜並木とか見ながらここ聴くと、空からめちゃくちゃな鉄塊がリズムに乗って振ってきて、めちゃくちゃになる情景が浮かんできます。そっから先は徐々にクールダウンという感じなので特筆すべきことはあまりないかな。 

 

 大分お気に入りの曲なので露骨に文章量多いしテンション高いですね。まぁパッと聴くとなんとも味気のない煩いだけの曲って感じなんですが、逆にスピードコア特有のダシの効いた旨味みたいなのが堪能できる曲です。あとただ暴力的でストイックなわけではなく、意外とユーモアや変化にも溢れているので聴いてて楽しい気持ちに為りますね。そういうとこが春と合うのかもしれません。是非、春の心地よい穏やかな世界でニコニコしながら白目剥いて聴いてみてください。

*1:「Eureka!」ってのはちなみにギリシア語の感嘆詞で、日本語でいうと「解ったぞ!」とかそういうノリらしいです。かの有名なアルキメデスが言ったとか言ってないとか。

死の舞踏 Op.40 (by サン=サーンス)

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 このブログでクラシック曲としては初めてとりあげることになったのがこちらのサン=サーンス作曲「死の舞踏」。とか知った顔で言ってますが、この曲知ったの自体ものすごく最近。某音楽ゲーム↓で存在を認知しました。

Pianista

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  なんつってもメインの旋律で惚れました。タイトルで「死の」って言ってる通り、どこか怪しげな、しかしこの世のものとは思えない優美さと魅力のある旋律。5:17~からが本当に聴いていて魂ぶっ飛びそうなお祭り感。暗い感じの「死」というよりは、ゲゲゲの鬼太郎的な割と陽気な、だけどやっぱり怖い感じの「死」のイメージだなァと思いました。

 

 余談なんですが、昔やってた某音楽ゲームでとても気に入っていた曲が、なんとこの死の舞踏のアレンジだったんだなァと気づいてたまげました。そりゃ死の舞踏も気にいるわけだと。

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Snow Flake (by SLAKE)

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 冬も終わりを迎える季節なので、この冬一番聴いたであろう楽曲を。タイトルであるSnow Flake(雪片)にそのまま準ずるイメージを受ける楽曲。

 場所は雪原でも、木々が枯れきり雪化粧をした森でも、はたまた人や車が行き交う都会でも…どこでも良いが、寒さで張りつめた空気、見上げると少し灰色がかる雲に覆われた空、そして冬ならではの(物理的な静寂さではなく)静寂の雰囲気の中…ぽつぽつと雪片が降っている。その中を少々アンニュイな気持ちでそぞろ歩く。そんなイメージ。

 冬というのは、四季の中でも一番どこか幻想的な季節だと思う。その幻想感を感じさせながらも、地に足のついた硬いビートが常にここが現実であることを思い出させる。個人的に最も驚いたのが、輪ゴムを弾いた音のようなメロディライン。これがおそらく音単体だけ聞けば雪片とはかけはなれた印象をうけるのだろうが、この曲中で鳴り響くと空から点のようにゆったりと降る雪片を想起させる。

 ぜひ、冬にゆっくり外を歩きながら聴いてほしい曲である。ほぼ歩くテンポと一致するはずなので、曲への没入感がさらに高まる。

Amsterdam, Waar Lech Dat Dan? (by Euromasters)

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 一年ぶりの更新。シンプルに音楽から離れてました。最近また熱が戻ってきました。でもどうせすぐ冷める。

 

 今回のはゴリゴリのGabba。ガバと言っても、20年以上前のもはや古典。基本どんなジャンルでも、黎明期の洗練されて無さが大好きな私です。特にガバは原則「馬鹿」な音楽だと思ってるので、小奇麗にまとまってたり、複雑化してちょっと知的な匂いすら感じさせられちゃうより、こういう簡素だけどインパクトの強い曲の方が好まれます。

 オープニングの不規則なイントロ。「Amsterdam, Waar Lech Dat Dan?」いいおっさんの声。ノリやすいメインメロ、そこに当然のように入ってくる4つ打ちキック。もう開始数十秒で引き込まれる。そこから兎に角ノれるノれる。そして単調そうに思えて案外いろんな展開があって面白い。要所要所で挟み込まれる「Amsterdam, Waar Lech Dat Dan?」がいいアクセントになっている。

 古き良きオールドスクールガバでした。

Cynic (by 6yen)

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拍子という概念がもはや吹っ飛んでしまったようなサイバー・インドストリアルな(いわゆる音ゲー的な)ミニマル・テクノトラック。全体を通して無機質な硬質な音がただ各々の秩序に従い、その役目をはたすべく、ただし全体としては一聞、無秩序に存在している。無秩序、と言ったがこれはミクロな見方にすぎず、実は「Cynic」という曲全体の各パーツとして全ての音が秩序をもって動いている、この楽曲は全体を感じることで初めて満たされる。複雑怪奇な精密機械のような曲。そう感じるならば、何故かノれる、かもしれない。