仮想生肉の好物

感動の備忘録(音楽などを中心に)

The Light And The Darkness (by GLITCH_ RELAY)


Lo-Fi Ambient Industrial | The Light And The Darkness (2014 LP)

 

 Industrial Technoが大好物で、(勝手なイメージだが)IDMっぽい複雑・透明なものより、マッチョの汗臭い粗野なおっさんたちが「オラオラ!納期間に合わねぇぞ!やべぇぞ!!」てなノリでドッタンバッタン金属音機械音ゴリゴリドスドスみたいな騒がしいのが大好きなんですが。なので、音として繊細なものより、もっと解像度の低い感じのIndustrialが好きになってくるので、試しに「Lofi Industrial」で検索かけたところ出てきたのがこちらの楽曲。今回はアルバム単位での紹介です。

 

 近未来の、機械だけが存在している寂れた都市ってイメージが浮かびました。「工場」という局所的なスポットというよりは、そういう都市の情景全体を切り取った、範囲の広さを感じます。まァアルバムなのでいろんな曲が入ってるからそう思わせるだけなのかもしれませんが。実際、全11曲で構成されるアルバムなのですが、曲ごとにかなり違った風景を見せてくれます。

 今はもうその役割を失ったハイテクなビルが立ち並ぶ風景を感じさせる「Hollow Reflections」、ちょっと森(あるのか?)っぽい「Betrayal」、落日の浮かぶ工業地帯「Synthetic Shadows」、ゴリゴリのノイズがほとばしる「Underground」(この曲はまさに地下って感じがすごい)などなど…勝手なイメージですが、とにかくどれも無機質なはずなのに、一辺倒じゃない多種多様さがあってすごく美味しいです。ちなみに自分の一番のお気に入りは18:05~の「Untitled 27-11-13」。静寂感の中に多様なノイズがたまらん。

 

 結果的に求めていた素朴なIndustrial Technoでは無かったのですが、「あ、こういうの聞いてみたかったんだよな」てなサウンドで、即気に入りました。アルバム単位で聴いて光る楽曲群というのは良いですね。それだけ世界観で魅せてくれているわけで。夜の工業地帯とかで聴いてみたいなァ…

The Light and The Darkness | Joe Mathews

 ↑こちらからアルバム無料でDLさせていただけます(お布施制)。